図書館で働いていると、短い会話だけれど、利用者さんたちが話しかけてくれることも多くて、昨日はこの町に2週間前に越してきて、もうこの図書館が大好きになったという女性と町の話をしているうちに、「私、2,3つ日本語知ってるわ。」とその女性。
よくある「こんにちは。」「ありがとう。」「さようなら。」かな、と思ってその言葉を待っていると、「あなたはどこから来たのですか。」「ばしょ。(芭蕉)」「こども。」の3つで、「へぇー、ありがちな3つかなと思って聞いていたから、びっくりした、そんな言葉知ってるの?」と思わず言ってしまいました。「芭蕉は好きな詩人なの、素敵なのがあるのよ、まぁこれは英語に訳したものだから、日本語では違うと思うんだけれど」と言って、「山路きて 何やらゆかし すみれ草」の英語訳されたものを教えてくれて、今私はそのあとに調べたから、日本語の俳句を書けるけれど、言われた時は知らなくて、松尾芭蕉の俳句の一つを説明してくれているんだな、としかわからなくて、学生の頃に習ったくらいで今まで興味もなかったけれど、そういう世界も改めて聞いてみるとなかなか素敵だなと思いました。
他にも、ずっと昔に日本に少しだけ暮らしていたという女性が今でも忘れられない言葉は。。と教えてくれたのは「お先に失礼します。」 これはなるほどねーと、いかにも日本らしい言葉だと思いました。こっちだとボスに対しても誰に対しても「じゃまた明日ー。いい夜を過ごしてねー。」とか言ってさっと帰るけれど、彼女は先に帰らせてもらう時にこれを言わないといけないと、まず初めに覚えたと言っていました。
ジュリの同級生たちが知ってると言っていた言葉は「先輩」。アニメなどで出てくるようで、日本語の先輩以上の意味がありそうです、「憧れの」先輩、みたいな感じで。ニヤニヤしながら「先輩、知ってる」と言ってました。
本を書いたりしている女性は、言葉に興味があるようで、「いつかしっかり聞きたかったの、あなたの名前って本当はどうやって発音するの?」と。(こちらの人々はrがあるから、「エゥリーコォー」みたいに発音する。) なので、「エリコだよ。」と言うと、リが小さい音に聞こえたようで、「あぁ、エとコにアクセントがつくのね、あれ?それってエコー(echo) みたい、エコーって素敵な名前ね。とっても気にいったわ!ね、これからエコーって呼ぼうかしら。」と。
おもしろいです。
毎日仕事です。