去年の初め、編み物の2022年の目標を立てた時に、ショールはたくさんあるから1枚か2枚くらいにする、とか、手持ちの糸をなるべく使う、とか、全然守れなかった目標のなか、ひとつだけ、背伸びして立てた目標、「テストニットに挑戦する」がありました。
編み物を始めて11年かな?編み物のデザイナーさんたちには「テストニット」をする「テストニッターさん」という役割の人たちがサポートをしているということを知ったのは、数年前で、このブログでもよく登場するスティーブン・ウエスト氏のインスタグラムなどで、新しいショールのパターンが発売になる時、いつもそれと一緒に同じショールだけれど色が違って編まれたものが数枚、テストニッターさんたちの作品です、と言って紹介されていて、テストニッターさんって誰だろうと思ったのがきっかけでした。
少し調べてみると、テストニッターさんたちは、デザイナーさんが考えた新しいパターンを出版前に試し、説明や数値に間違いがないか、どの色の糸をどのくらい使って、仕上がりのサイズが指定されているものに指定された針で編むと合うか、などなど「テスト」をするボランティアだとわかりました。
デザイナーさんたちがどうやって編み図を作り、それが出版に至るまでの過程を見ることができるのって、おもしろそうだな、と思って、相当編み物が上手じゃないと無理だろうけれど、誰かのお手伝いができたらなぁ。。と、チャンスを待っていました。有名なデザイナーさんたちには長年手伝っているテストニッターのチームがあったりするようだし、スティーブンは「僕には素晴らしいテストニッターのチームがあるんだ」とインタビューなどで話していたりするけれど、新しいデザイナーさんたちはインスタグラムやラヴェリーなどで「テストニッターを探している」と呼びかけていたりすると知ったので、機会はあるだろうと、見つけたら申し込んでみようと思っていました。
11月のはじめ、ジュリの水泳の朝練へ送り出すために朝5時半過ぎに起きて、何気なく、インスタグラムをチェックすると、スティーブンの「ストーリー」のところに、「新しいテストニッターを受け付けています、このセーターを編みたい人はサイズを記入して送ってください。選ばれた人には連絡します。」と言うメッセージと、サンプルのセーターの写真が流れてきました。次の瞬間には自分のサイズ「2」と記入して送り返してました。「申し込みありがとう、たくさんの申し込みがあるので、全員にはお願いできないけれど、選ばれたら担当者から連絡が来ます。」と自動返信がきました。少しして、さっき見たのは夢だったじゃないかと思って、もう一度彼のストーリーを開いてみると、もうその募集写真は消えていました。
その日1日は、だめだろうな、あり得ないあり得ない、スティーブンだもん、申し込んだだけでも勇気があったよ。っていうか夢だったのかな。選ばれた人いいなぁ、そんなことばかり考えて過ごしていました。
次の日の朝、1通のメールが届き、開ける時は手が震えてしまったけれど、担当の方からの編み図とサンプル写真とテストニットのルールのメールでした。
2019年夏にそれまでは日本の編み物の本を両親に送ってもらって日本語の編み図を編んでいたけれど、偶然図書館のカタログで見つけて、世界にはこんなにもカラフルで楽しそうでものすごくモダンで斬新なデザインをする人がいるものだと興味本位で借りてみたスティーブンの本(写真)、そこから彼が私のこの編み物の世界をぐっと広げてくれた。編み物にのめり込んで、たくさんの素晴らしいデザイナーの作品に出会って。。。そのスティーブン、私の編み物人生初のテストニットは彼のデザインのセーターになりました。しっかりとルールがあって、テストをしていることは内緒だし、どんなデザインかを話すこと、過程を見せることも身に着けることも、インスタ等に載せることも、その編み図が出版されるその日まで禁止で、ただ必死に編んで、リポートして、この4か月間、発売日を待っていました。
Painting Triangles Sweater Pattern by Stephen West |
3月9日、ついに、その作品の編み図が世に出版されて、私はスティーブンのテストニットをしたんだよー!!!と、ルンルンで仕事に着ていきました。「ペインティング・トライアングルズ・セーター」です。ありがたいことに、彼のインスタグラムのストーリーでも多分12から15人くらいかな?テストニッターさんたちの作品が紹介されて、私のも入っていました。この経験は、編み物人生のハイライトの一つになります。
それから縁あって、数人、他のデザイナーさんたちのもテストをさせてもらって(どれもまだ出版されていません)、2023年は今のところテストでいっぱいです。とても楽しい、とても勉強になります。本当に夢のよう、だけれど、チャンスがあったらすぐに飛びつけと言うのは本当なんだなと思いました。
☆☆☆
そんなわけで、時間があれば編み物のボランティアをしています。気づけば写真も全然とっていないし、ブログもまた1か月放置していました。
ジュリも元気です。毎年恒例の5キロを2時間内に泳ぐファンドレイジングイベントも無事に1時間27分で泳ぎ切り、バイト、バトミントン部、学校生活、相変わらず元気に頑張っています。
たまに私の図書館での折り紙クラブにも顔を出してくれます。バレンタインの頃にはみんなでこれを折りました。
主人の誕生日は3月14日、3.14でπの日、彼はパイが大好きなので、パイを焼いてお祝いしました。サスカチューンベリーパイとルバーブベリーパイです。
来週末から1週間ちょいの春休みです。ものすごく忙しい毎日が一旦休みで落ち着くのが待ち遠しいです。先週時計を1時間進めて日が伸びたので、夏が少し近づいた感じがします。外はまだ雪で真っ白だけれど、夜8時に仕事を終えて帰る時もまだ明るさがあって、嬉しい季節が近づいています。
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