何年も前に、主人が隣の州にガイドと一緒でないと入れない化石がみられる山があって、いつか行ってみたいと思っている、ということを話していたことがずっと頭のどこかにあって、大きな旅行などの予定のなかったこの夏に行ってみようと提案しました。
カンブリア紀の化石がたくさん見つかっているバージェス頁岩と言う所です。ロッキー山脈のブリティッシュコロンビア州側、ヨーホー国立公園内の山にあります。
ガイドと一緒に入れるハイキングは2種類で、小さくていろんな種類の化石が見られるウォルコット採石場は比較的滑らかだけれど11時間22キロのハイキング、大きな化石、特に三葉虫がたくさん見られるスティーブン山は急だけれど往復8キロ、7時間のハイキングということで、今回はスティーブン山を選びました。
朝8時半に集合、他に3組カップルがいて、ガイドさんと一緒に歩き始めます。参加者はみな教師やら地質学を勉強した人やらでした。
写真の中の山の途中まで登りました。
みんなのことに気を配ってくれるいいガイドさんがいいペースで歩いてくれて、小雨で木の根などの上が滑りやすくて、坂が急で登るのがきつかったけれど、みんな怪我無くサイトに着くことができました。上に行くにつれて、足元を見ると三葉虫の化石があちこちに見えました。
化石はものすごく貴重で、人が歩くことによってダメージもあるし、何より盗まれると大変なので、ガイドとの入山のみ、カメラには気づかなかったけれど、たくさん設置されているということでした。
サイトでは約1時間くらい散策&ランチの時間があって、みんな雨など気にせず石をひっくり返したりしながらそれぞれ化石を見つけては写真におさめました。とにかく三葉虫がいっぱい。しかも大きい。5億数千年前に生きていた生き物。。。想像もしにくいけれど、こうやって形に残っているってすごいことなんだろうなぁ。
主人も来たかったところとだけあって、嬉しそうにセルフィーも撮っていました。ジュリはカメラを忘れたのだけれど、私の携帯を使って30枚くらい、「7年生の1学期に化石と地質とバージェス頁岩について習ったから、先生に写真を送ってあげるんだ!」と嬉しそうに写真を撮っていました。
ジュリと主人はこういう化石とか地球とか、理科の話で何時間も話し続けられるくらいそういうのが好きなのだけれど、私は歴史にしても理科にしても疎くて、習っただろうはずなのに化石がどうやってできるのか、恐竜の骨が見つかるのと化石が見つかるのはどう違うのか、何年前のことなのか、知らないこと・覚えていないことがいっぱいで、この旅行に出る前に少し勉強していきました。
おかげで、このエビみたいなのは、最初発見されたときに学者たちはエビみたいな生き物だと思ったけれど、調べていくうちに、もっと大きな生き物の触手の部分だということが分かった(アルマロカリス)話とか、実際に見てよりなるほど。。。と。化石についてよく知っている人にとっては夢のような場所なんだと思います。
登りがきついと思っていたけれど、雨の中の下りのほうがずっと大変で、とにかく滑って、みんな1度は必ず転んで泥だらけになって降りました。普段、ハイキングでウォーキングポールは使わないけれど、今回は必須、本当にポールのおかげで降りてこられました。
今回泊ったのはバージェス頁岩のあるフィールドという町から40分くらい離れたゴールデンという町でした。いつも家で飲んでいるKicking Horseというコーヒーの会社があるところとそんなに離れていないのもあってか、そこのコーヒーをベイカリーで出していました。私たちの暮らす町はロッキー山脈の山の上にあるけれど、ここは山のふもとで川が流れていて、また少し雰囲気や眺めが違いました。
ちなみに、家からゴールデンまで、雨の中ハイウェイで見かけた動物は黒くま、黒い狐、と羊たちだけでした。どれももう見慣れていてカメラすら向けない私もかなりカナダの山生活に慣れてきたものだなぁと思いました。
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