ジュリとのブッククラブがまた始まりました。
今回はなんと、「赤毛のアン」です。
カナダに暮らしているけれど、ここから反対の東側にあるプリンスエドワード島でのお話。確かジュリがもう少し小さい時、シークレットガーデンとかを読んでいた時に続けてクラッシックを読もうと思って読んだことがあったけれど、途中でやめてしまった本でした。
数週間前のある夜にジュリと何かテレビを見ようか、と、ネットフリックスで見るものを探していた時に、”Anne with an E" というテレビドラマを見つけました。ジュリと話して、1話だけ一緒に見てみて、そのまま見続けるかどうするかを決めようと見始めた時から、その映像、特に美しい自然、そして衣装、それに日々の生活の様子。。。見入ってしまって、シーズン3まで毎回すごく楽しみました。私はサブタイトル付きでもう一度見たほど。
映像は美しいものが溢れているけれど、内容はヘビーなものも多く、ものすごくひどいいじめ、人種差別、LGBTQについて、カナダのインディジネスの人々の暮らし(レジデンシャルスクールのこと)、女性の権利について、などなど、見ていて胸が痛くなる場面も数多かったです。このドラマは原作の本にそのまま沿っているのではなくて、それをベースに作られた別のもので、それを知らずに見ると、「本はこうなのに、このドラマはひどい。」という印象を持つかもしれません。
(日本でもNHKで「アンという名の少女」という題名で9月から始まると聞きました。)
私はジュリと毎回見た後に意見交換を随分としました。ちょうど13歳のアンの設定だったので、同じ13歳のジュリも自分の生活と比較したり、自分がアンだったら。。と考えてみたり。。。そういう時間を一緒に持てていいタイミングだったと感じています。
本棚に眠っていた”Anne of Green Gables" を取り出してきて、チャプター1だけ読んでみる?と聞くと、「いいね!ドラマと原作がどういう風に違うのか気になったんだ」とジュリ。
それから毎日読んでいます。カナダの自然の描写が、実際にカナダの山に暮らしているからか、手に取るようにわかります。アンの話しっぷりにジュリがくすくす笑ったりしています。
ドラマを見ている時も、本を読みながらも、今の生活がいかに便利で何でも簡単に手に入ると感じます。自分たちの生活やすぐそばにある偉大な自然に感謝するのと同時に、見直せること、例えば、物を大事に使い続けることとか、すぐに買わずに工夫できることを考えてみるとか、そういうことをジュリが一度立ち止まって見まわして考えてみることもいい機会になったと感じます。アンの友達やクラスメートのために立ち上がって、いじめや差別に対して違うものは違うと言える勇気、正直でとにかく思ったことをすぐに口にして行動してしまうから失敗することもたくさんあるけれど、何事にも真剣に正面から向き合う行動力と熱意、そんな様子にジュリは共感や興味を感じるところがあるようでした。
子供の頃にもきっと読んだと思う、赤毛のアン。プリンスエドワード島はものすごく日本人観光客に人気だと聞いても、今まで訪れてみたいと思うこともありませんでした。でも、カナダに移住して12年、今回こうやってまた「赤毛のアン」と出会ってみて、行ってみたいなと思うようになりました。ドラマは全部ではないけれど、プリンスエドワード島で撮影されたそうです。映像がとても美しいドラマでした。
No comments:
Post a Comment