Sunday, May 21, 2023

May 2023

 毎年夏になると隣のBC州やここアルバータ州で山火事があるけれど、今年はそれがとても早くて、この2週間、アルバータのしかもあちこちで山火事が続いていて、かなりの避難者も出ているし、ハイウェイも封鎖されたり、今もまだ大変です。

幸いうちの町の周りの山では今のところ火災はなく、でも、風向きによって、周りが何も見えないくらい煙に覆われる日もあり、町の学校は生徒たちの健康最優先と言うことで水曜から休校(学校の空調システムに問題あり)です。


これを書いている今は周りは真っ白の煙に覆われているけれど、午前中は澄んでいて、主人とトレイルを歩いていました。山火事があちこちではじまってしまった2,3週間前にいきなり気温が上がって、そこから毎日みるみるうちに芝が生え、タンポポが咲き乱れ、トレイルに行ってみると、大好きなワイルドクレマチスが咲き始めていました。いいかおりがあちこちでして、何だっけこの香り、好きな香り、何の花だっけ?と見渡してみても花はどこにも見つからず、なんだろうねぇ。。と歩いているうちにその香りのするところにワイルドローズが生えていることに気づいて、花が咲く前、蕾すらない時からこんなにもいい香りがしていたんだと、初めて気づきました。

先週はジュリも主人も私も学校・仕事を休んで、隣の隣の週のマニトーバ州まで車で行ってきていました。主人の祖母が99歳を2月に迎え、その1か月後に亡くなりました。グランマの素晴らしい人生をお祝いする会に参加してきたのでした。

主人と私が結婚した時に、とてもかわいらしいアルバムを作って贈ってくれたグランマ、私の祖父母は既に他界していて、おばあちゃんが今も元気でいるなんていいね、と主人によく言ったものでした。キルトも裁縫も、編み物もガーデニングもお料理もとても上手で結婚のお祝いにテーブルランナーをキルトで作ってくれたり、ジュリが生まれた時にもキルトやブランケットを贈ってくれたり、主人もグランマが作ってくれたキルトがあるし、私たちの生活にグランマの手作りがいつも一緒にいてくれています。

カナダに移住して主人の実家に1年間住ませてもらった時、グランマが長距離バスに乗って何時間もかけて会いに来てくれたこともありました。小さなジュリをかわいがってくれて、一緒に近所を散歩したり、編み物に興味が少しあると言った私の横に座って編み物の仕方を見せてくれたのもグランマでした。


2013年の8月にグランマの家に2泊遊びに行きました。ゆっくり話を聞けて、ものすごくいい時間を過ごせたこと、このブログにも私の記憶にもしっかりと残っています。自分で編んだセーターを持って行って、こんなにできるようになったとみてもらいました。私なんて孫でもないのに、いつも優しく受け入れてくれました。

2015年の7月、グランマがホームで暮らすようになってそこに会いに行ったのが、実際に会った最後になりました。それからもジュリの写真を送ったり、電話をしたり。私も電話に代わると「エリコ、編み物している?」と、ひ孫も孫もその家族もたくさんいるけれど、いつも覚えていてくれて、電話代わってもらうのが嬉しかったなぁ。

お別れの式はとてもいいお式でした。元気な男4兄弟を育てながら畑の仕事をして、ボーイスカウトをはじめ地域のためにいろんなボランティアをし、地元の皆さんにとっても愛されたグランマでした。数えきれないほどの美しいキルトやブランケットはたくさんの人を暖め、グランマが思いついて作ったお人形はあっという間に広がり人気になり、作るのが追い付かないほどだったそう。そして、有名な毛糸会社から編み図の校正・サンプル制作(所謂サンプルニッター、テストニッター)もしていたし、他にもいっぱい。才能あふれるたくましい女性です。


悲しいんだけれど、楽しそうに思い出を話すパパと叔父たちとその家族、とても温かい家族の集まりで、本当に行けて良かったと思いました。みなさん、ジュリが随分と大きくなっていて驚いていました。

ちなみに、金曜の午後にある式に間に合うように、水曜の朝家を出発し、夕方アルバータ州と隣のサスカチュワン州の境の町(ロイドミンスター)に到着、ホテルで一泊し、次の日また朝出発し、サスカチュワン州の南東にある叔母の住む町(ヨークトン)の伯母の家で一泊させてもらい(ここでも久しぶりに主人のいとこたちとその子供たちが夕食に会いに来てくれて嬉しかった。)、次の日の朝、グランマの家があったRiversという町の教会まで行きました。サスカチュワン州とマニトーバ州は時差が1時間あるので(カナダって本当に広い)早めに出てお昼に間に合いました。片道1600キロ。



ロッキーマウンテンの中にある町に暮らしているので、山が360℃視界に入るのが当たり前の生活の私たち。サスカチュワン州とマニトーバ州の平らさに、毎回感動します。本当に平らで、地平線まで見えてしまうような、地球って広いなぁと改めて感じる景色が広がります。鳥がいっぱいなのにも驚きました。山では見ないような鷺とか、ペリカンとか、白鳥とか。写真を撮りながら、学生の頃、こういう広い空とどこまでも続くフィールドみたいなポストカードを憧れて部屋に飾っていたなぁ。。なんて、そんなことを思い出しました。あれ、カナダだったのかな。運転を頑張ってくれた主人に感謝です。


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