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Saturday, October 21, 2023

Rain or Shine Blanket / last week..Rain

 

Rain or Shine Blanket by Stephen West @ Westknits

初夏の間、18スケインを抱えて、せっせと編んでいたスティーブンのテストニット、誕生日の2日前にパターンリリースされたので、自分への誕生日プレゼントと言うことになりました。毎年、新しいセーターを編んでいたけれど、今年はキルトにミニチュア、あちこち手を出して、セーターを編む時間がありませんでした。

細い糸を2本取りで色を変えながら編むこのブランケット、色と毛糸は好きなものを使っていいと言うことで、気軽に洗えるように少しだけナイロンが入ったソックヤーンを主に使って、編みました。キングサイズのベッドには少し足りないけれど、大きな大きなブランケットです。


ブランケットを編むのは初めてで、時間はかかるし毛糸の量もすごいし、市販で素敵なのがいっぱいあるから、全然編むつもりもなくて、今まで身につけられるものばかり編んできたけれど、スティーブンのテストなら、と、挑戦してみました。黙々と編んで、1か月半、完成。



Rain or Shine Blanket と言う名前なので、朝焼け夕焼けの空をイメージして変わった色合いの虹のようなブランケットにしました。誕生日に主人と湖に歩きに行って、その時にトレイルで写真を撮りました。10月2週目の土曜日は「毛糸が大好きな日」という日らしくて、まさに私の誕生日にぴったり、今年も参加しているスティーブンのミステリーニットアロングを湖に持って行って編みました。


誕生日は仕事だったジュリが戻ってきてからイートンメスを作ってくれました。おいしかった。ミニチュアリストというテレビ番組を見ました。ちょっと怖いけれど、出てくるミニチュアが美しすぎ。。。


毎週、同僚と交代しながら地元のシニアホームに行ってそこで暮らす方々とクラフトや折り紙をしているのだけれど、ホームをサポートしている人たちを招いて秋の感謝祭みたいなイベントを開いてくれて、招待してもらい、行ってきました。立食パーティーみたいのかなと思っていたら、別の町からシェフを招いての秋の野菜をたくさん使ったフルコースで、2時間かけて出席者の皆さんと会話を楽しみながらおいしくいただきました。カナダに来てからフルコースなんて食べたことがないので、感動してしまった。素晴らしく美しく、おいしかったです。(写真は杉とセージでスモークした鳥、ポテトピュレー、ペミカンスタッフィングと白豆)

子供たちのプログラムがあって、最後まで滞在できなかったけれど、ミュージシャンがきて楽器を演奏してくれて、みんなでダンスしたり、ゲームをしたり、素晴らしいイベントだったようでした。手書きの感謝のカードを頂いたり、私はシニアホームでクラフトをするのがとても楽しみで、いつも皆さんの楽しい笑い声や会話に帰り道はルンルンで仕事がんばろーと思いながら帰ってくるので、こっちが感謝なのだけれど、こうやってコミュニティーに得意な分野で関わることができて嬉しいです。

プログラムに来てくれる子供たちの会話はハロウィンに何を着るか、誰と回るか、そういうのでワクワク感がいっぱいだけれど、ジュリはどうだろう。。もう仮装しないのかな。主人は今日は水泳大会で別の街に遠征していて、コーチは仮装、と言うことで、スターバックスのエプロンを引っ張り出してきて、バリスタの格好でデッキに出ているようです。ジュリが水泳を辞めたのに、地域のためにボランティアでメインコーチを頑張っていて、本当に偉いなぁと思っています。

Sunday, May 28, 2023

R.I.P. Mr. Fish

 

8年間一緒に暮らしてきたMr. Fishが死んでしまい、昨日、裏庭にお墓を作って感謝の石とたくさんの野花を添えました。

買った時はオレンジ色だったけれど、どんどん色が変わり、ここ4年くらいは銀色。家に遊びに来る人たち誰もがMr. Fishを見ると「これ本当に金魚?大きいねぇ!」と驚くくらい、タンクを2回買い替えて、どんどん成長して、昨日お墓の穴は幅30センチくらい掘りました。

ここ数か月は元気がなくて、ずっと水槽の下にいたり、少しお腹に血がにじんだ時は数週間沐浴をしたり、ケアを一生懸命してきたつもりだったけれど、元気にまたジャンプしながら泳ぐ姿は見えませんでした。

元気がなくなる前は、朝、リビングに行くと、餌をもらうまでイルカのようにジャンプし、しぶきが水槽の外に出るほど。とってもかわいかったです。隣のソファに座って編み物をすれば、そこに近い角に寄ってきてじーっとする、私のいい話し相手でした。

元気がなくなってしまってからも、私が水槽に近づくと、一生懸命体を起こして1回転したり、「Mr. Fish!」と呼びかけると、ひれを動かしたり。主人は呼吸が苦しそうだからもう眠らせてしまったら。。と提案をした時もあったけれど、私にそれはできませんでした。


8年間の間に2度、町の中で引っ越しをしたけれど、冬の寒い中水槽を運ぶそういうストレスにも負けず、元気にスイスイと泳いでいて、ジュリと何度も水槽を見ては「Mr. Fishってすごくきれいだねぇ」と話したものでした。もっと上手に育ててあげたらずっと長く生きたのかもしれないけれど、8年間ってジュリの人生の半分、そんなに長い間を一緒に過ごした大事なうちのメンバーだったので、家族3人で、裏庭で感謝を告げてお別れの会をしました。

Mr. Fish どうもありがとう。大好きよ。

Sunday, May 21, 2023

May 2023

 毎年夏になると隣のBC州やここアルバータ州で山火事があるけれど、今年はそれがとても早くて、この2週間、アルバータのしかもあちこちで山火事が続いていて、かなりの避難者も出ているし、ハイウェイも封鎖されたり、今もまだ大変です。

幸いうちの町の周りの山では今のところ火災はなく、でも、風向きによって、周りが何も見えないくらい煙に覆われる日もあり、町の学校は生徒たちの健康最優先と言うことで水曜から休校(学校の空調システムに問題あり)です。


これを書いている今は周りは真っ白の煙に覆われているけれど、午前中は澄んでいて、主人とトレイルを歩いていました。山火事があちこちではじまってしまった2,3週間前にいきなり気温が上がって、そこから毎日みるみるうちに芝が生え、タンポポが咲き乱れ、トレイルに行ってみると、大好きなワイルドクレマチスが咲き始めていました。いいかおりがあちこちでして、何だっけこの香り、好きな香り、何の花だっけ?と見渡してみても花はどこにも見つからず、なんだろうねぇ。。と歩いているうちにその香りのするところにワイルドローズが生えていることに気づいて、花が咲く前、蕾すらない時からこんなにもいい香りがしていたんだと、初めて気づきました。

先週はジュリも主人も私も学校・仕事を休んで、隣の隣の週のマニトーバ州まで車で行ってきていました。主人の祖母が99歳を2月に迎え、その1か月後に亡くなりました。グランマの素晴らしい人生をお祝いする会に参加してきたのでした。

主人と私が結婚した時に、とてもかわいらしいアルバムを作って贈ってくれたグランマ、私の祖父母は既に他界していて、おばあちゃんが今も元気でいるなんていいね、と主人によく言ったものでした。キルトも裁縫も、編み物もガーデニングもお料理もとても上手で結婚のお祝いにテーブルランナーをキルトで作ってくれたり、ジュリが生まれた時にもキルトやブランケットを贈ってくれたり、主人もグランマが作ってくれたキルトがあるし、私たちの生活にグランマの手作りがいつも一緒にいてくれています。

カナダに移住して主人の実家に1年間住ませてもらった時、グランマが長距離バスに乗って何時間もかけて会いに来てくれたこともありました。小さなジュリをかわいがってくれて、一緒に近所を散歩したり、編み物に興味が少しあると言った私の横に座って編み物の仕方を見せてくれたのもグランマでした。


2013年の8月にグランマの家に2泊遊びに行きました。ゆっくり話を聞けて、ものすごくいい時間を過ごせたこと、このブログにも私の記憶にもしっかりと残っています。自分で編んだセーターを持って行って、こんなにできるようになったとみてもらいました。私なんて孫でもないのに、いつも優しく受け入れてくれました。

2015年の7月、グランマがホームで暮らすようになってそこに会いに行ったのが、実際に会った最後になりました。それからもジュリの写真を送ったり、電話をしたり。私も電話に代わると「エリコ、編み物している?」と、ひ孫も孫もその家族もたくさんいるけれど、いつも覚えていてくれて、電話代わってもらうのが嬉しかったなぁ。

お別れの式はとてもいいお式でした。元気な男4兄弟を育てながら畑の仕事をして、ボーイスカウトをはじめ地域のためにいろんなボランティアをし、地元の皆さんにとっても愛されたグランマでした。数えきれないほどの美しいキルトやブランケットはたくさんの人を暖め、グランマが思いついて作ったお人形はあっという間に広がり人気になり、作るのが追い付かないほどだったそう。そして、有名な毛糸会社から編み図の校正・サンプル制作(所謂サンプルニッター、テストニッター)もしていたし、他にもいっぱい。才能あふれるたくましい女性です。


悲しいんだけれど、楽しそうに思い出を話すパパと叔父たちとその家族、とても温かい家族の集まりで、本当に行けて良かったと思いました。みなさん、ジュリが随分と大きくなっていて驚いていました。

ちなみに、金曜の午後にある式に間に合うように、水曜の朝家を出発し、夕方アルバータ州と隣のサスカチュワン州の境の町(ロイドミンスター)に到着、ホテルで一泊し、次の日また朝出発し、サスカチュワン州の南東にある叔母の住む町(ヨークトン)の伯母の家で一泊させてもらい(ここでも久しぶりに主人のいとこたちとその子供たちが夕食に会いに来てくれて嬉しかった。)、次の日の朝、グランマの家があったRiversという町の教会まで行きました。サスカチュワン州とマニトーバ州は時差が1時間あるので(カナダって本当に広い)早めに出てお昼に間に合いました。片道1600キロ。



ロッキーマウンテンの中にある町に暮らしているので、山が360℃視界に入るのが当たり前の生活の私たち。サスカチュワン州とマニトーバ州の平らさに、毎回感動します。本当に平らで、地平線まで見えてしまうような、地球って広いなぁと改めて感じる景色が広がります。鳥がいっぱいなのにも驚きました。山では見ないような鷺とか、ペリカンとか、白鳥とか。写真を撮りながら、学生の頃、こういう広い空とどこまでも続くフィールドみたいなポストカードを憧れて部屋に飾っていたなぁ。。なんて、そんなことを思い出しました。あれ、カナダだったのかな。運転を頑張ってくれた主人に感謝です。


Sunday, October 17, 2021

special birthday gift

 「バイオリンが弾けるようになりたい。」

カナダに来てから「バケットリスト」という言葉を知って、あなたのバケットリストには何があるの?なんて会話を、頻繁ではないけれど、何かの機会にしたことがあります。いわゆる、自分の人生でやりたいことリスト。

主人は高校卒業の時かな?に、50のリストを作って、それを今も大切にしているようです、この25年間で少しずつチェックが増えてきているようです。

15年くらい前、「のだめカンタービレ」にはまって、それまで自分はピアノを習ってきたけれど、オーケストラのパートに所属し、ピアノのように一人独奏でなくて、みんなで曲を作り上げていくということに憧れを感じて、素敵だなぁとクラッシックコンサートに行くようになりました。10年前に街の大学の合唱団に所属して、第九をオーケストラと一緒に歌うと知った時には、楽器ではなかったけれど、念願のオーケストラと一緒に曲を作り上げることができると感動したのを覚えているし、より興味を持ちました。

そんな私のバケットリストには、何年ごとに見直してみても、いつも叶わないと知っていても、「バイオリンが弾けるようになりたい。」と書いてあります。叶わないと知っているのは、バイオリンは小さいころからやっていないと弾けないイメージがある、今更無理だ、それに高級で手が届かない。主人にも冗談で何度か誕生日にバイオリンが欲しいなんて言ったことがあったけれど、本気さを感じないし、私はウクレレを欲しがって買ったけれど、ブームが過ぎてほったらかしと言う過去があるので、どうせそういう感じだろうと。でも、ピアノは運んでどこかで弾くことができないけれど、バイオリンならば運んで誰かに音楽を届けることができる、そういう憧れがありました。

大好きな友達が亡くなって、彼女のお葬式を見せてもらった時、教会でのお葬式が終わって、美しい薔薇の花がたくさんのせられた彼女の棺をご家族の皆さんで運んでいる時に、ハープで演奏された曲を聞いた時、涙でぐしょぐしょになりながら、なぜか自分が彼女のお墓の前でバイオリンでその曲を奏でている絵が頭に浮かびました。「今を楽しむのよ、自分の心が笑顔になることをしなさい。」と、彼女がよく言っていたのを思い出しました。

私の横で一緒に彼女を見送った主人に、「私、お墓にきれいなお花を届ける時に、この曲をバイオリンで弾いてあげたい。」と言いました。息ができないほど悲しくて、でも、それを絶対にしたいんだと思いました。

その週末、主人は町のグループのボランティアで大きな街に。1泊して仕事して帰ってきた主人は、「少し早めの誕生日プレゼントだよ。」と言って楽器屋さんで相談して、大人初心者用のバイオリンを購入してきてくれました。

主人と初めて出会った時から、私はイギリスに家族のように大切な人たちがいると言う話をしてきたので、主人はこのコロナの規制の中、思ったように会いに行かせられることができなかった、結局私たちは何もできなかった、そして泣いている私の横でやっぱりそばにいるしか何もできることはないと思って悲しい、バイオリンを弾く目標を持って進もうとするのならば応援したいと、言って、バイオリンを渡してくれました。


生まれて初めて触ったバイオリン、弓で弦をそっと触って、だんだん音が出てきた時、音が直接自分に振動で伝わって驚きました。ピアノをやっていたから楽譜が読めるけれど、ピアノはとりあえず押せば音はなるけれど、バイオリンは弓でなでても音がなかなか思うように出ない、これから時間をかけて練習して、曲が奏でられるようにしたいです。

ジュリにはバイオリンの絵の描いてあるきれいなカードをもらいました。カスタードプリンも焼いてくれました。主人の両親、伯母たちから手作りのカードがたくさん届きました。町の友達や職場の同僚たちからカードやギフトをもらったり、日本の家族や友人たちからメールやビデオコールをもらいました。ありがたい。頑張ろう。と思った誕生日でした。


Sunday, August 01, 2021

My husband's big challenge

 主人のチャレンジの日でした。

去年、コロナが広がりだして学校がオンラインに変わって、家から授業を発信していた頃、おそらくストレスから体調を壊し元気がなかった主人、検査などもたくさんして、それでも原因がみつからず、お医者さんから食生活を変えるように言われて(それまですごい量を食べていたので)、基本的に炭水化物を採らないケトジェニックダイエットをスタートしました。それから本当に体調が改善されてきて、体重も減り、夜もよく寝られるようになって、家族でする週末のハイキングやウォーキングも私たちのペースについて来られるようになり、体調がいい→痩せる→体が軽い→着られなかった服が着られるし、運動もできる→このまま続ければもっと運動ができるようになってもっと痩せて動きやすくなる、といい風に進み、春あたり、私たちがいつものように歩きに行こうと誘うと、「ちょっと走ってみようと思うから。」と、トレイルを走るというよりは少し早歩きで進むようになり、それができる距離が日々伸びることに喜びを感じ、毎日、少しずつ一人で夕方トレイルを走りに行くようになりました。

比較的フラットなトレイルを走っているのかと思ったら、ある日は「今日は山の途中まで走って折り返して帰ってきた」と、へとへとになりながらもなんとも充実したような顔をして話をしていました。この町に越してから今まで、夏がきて町の大きなウルトラマラソンのイベント「デスレース」が行われるのを見てレーサーたちを応援するたびに、影響されやすい主人は来年は参加しようかなぁと冗談で話していたのだけれど、ある日、とうとう、「デスレースと同時に行われるトレイルフルマラソン(ニアリーデスレース「あと少しで死のレース」という名前のマラソン)に参加してみることにした。」と。

彼は、何にでもはまると極端にはまって、過去にはダイビングはインストラクターの資格を取るまでやったし、トライアスロンも大会に出るまでいきなりやったり、ウェイトリフティングもジムに通い詰めていくつかの大会にでるまでやって、と、そういう性格で、今回はトレイルランにはまっています。この3か月でいつの間にかとてもファンシーなランナー特別の機能のある靴下、ベストのような軽いバックパック、耳につけるのでなく耳の横の骨に響いて音楽が聴けるとかいうヘッドフォン、適したシャツやパンツ、などなど、などなど、あっという間に揃えていて、気が付けばそれなりに走れる人になっていました。

それでも、まさかマラソンを。。というのは横で見ている私の中にはあって、特に去年あんなに元気がなかったから信じられないくらいの変化が信じられなくて(変な日本語だ)、まさかねぇ。。と思っていたけれど、先月に入ってからは、私が仕事でない時間に「今日は家からここまで走るからこの時間に迎えに来てほしい」「今日はここから山を2つ登って下りてくるからスタート地点におろしてほしい」と、リクエストをするようになり、町からハイウェイを少し走って迎えに行ったり、おろしたり。時間になっても帰ってこなかったら警察に捜査してもらおうか、と心配する私を気にすることもなく淡々と走って本当に山を2つ通って帰ってきたときには、本気なんだと感じるようになりました。

昨日がそのフルマラソンの当日でした。

一番心配していたのは気温で、主人は痩せた、と言えどものすごく体が大きくて、体重もあるので熱に弱い、予報では33℃まで上がるとなっていて、水をどうやって多く運ぼうかを何度も計算しながら考えているようでした。スタートの8時はまだ気温が15℃くらいで、元気に家を出発し開会式の会場へ、ジュリと私は図書館の前の歩道から山に向かって走り出した選手たちを応援しました。コロナ明けということもあって、海外から来ている選手はほぼいなくて、カナダ国内、多分例年に比べると随分と参加人数が少なかったと思います。それでも、マラソンには知り合いや図書館の利用者さんたちがでていたり、フルマラソンには毎年日の丸を持って応援させてもらう日本人の選手、そして今年は私が1年英語を習いに通った先生も、主人の元同僚も挑戦していて、ジュリとベルを鳴らしながら応援しました。

主人はスタートの時点からゆっくりペースで、グループの後半にいましたが、ワクワクしているような顔つきで走りすぎていきました。私は仕事があったので、あとは時々中継ポイントを予定通り通ったかなとネットで確認するのみ、お昼を過ぎた頃には通過すると聞いていたところを1時間遅れて通ったと知って、やっぱり暑いのかな、山火事の煙もきているし、きついのかな、気になるけれど、山の中を走るレースなので、どんな様子なのかもわからず。

出発して4.5時間すると速いマラソンの選手たちが町のゴールに戻ってきていました。主人はものすごく調子が良くて順調にいけば4時20分にはゴールできると話していて、3時に仕事が終わったら電話するように言っていたので、仕事から家に戻ってジュリと3時過ぎに電話をすると、ものすごく疲れた声で「今何時だ、3時?もう間に合わないかもしれない。まだ2つ目の山に向かっているところだ。」と言って切れました。マラソンのカットオフの時間は5時半で、それまでにゴールしないと終われなかったことになります。時間内に走り切れなくても、どんなに時間がかかっても山からゆっくりと下りてくるだろうということで、ジュリと山から下りてくる道の下のところで応援することに。

何人も通り過ぎる選手たちを応援して、5時半を過ぎても主人が降りてくる様子はなく、しかももう選手もほとんど完走したか棄権したかで人も少なく、ジュリは「伴奏してあげたらいいから、これからこのトレイルを逆に登ろう」と言います。そうだね、どこかで疲れてゆっくり歩いているだろうしね、と行こうとした時に携帯が鳴って、出てみると、主人でした。

「2つ目の山のてっぺんで棄権した。暑さでもう進められなかった。車でおろしてもらって家に帰ってきた。」と。

そうか、そうだったか、よくやった。急いでジュリと家に戻りました。

完走できなかったけれど、自分のできるベストを出し切って、2つの山に挑んだ主人、ハッピーだと言っていました。2周りも痩せて帰ってきたように見えましたが、すがすがしい顔をしていました。

実際に参加してみて、マラソンですら大変で、125キロをソロで走る人たちがいる、そのすごさを改めて感じたそうです。暑くて眩暈でくらくらして、小さな子供の歩幅くらいでしか進めないところが何か所かあって、何度かもっと早めにもうあきらめようと思ったそうです。そんな時に、前日にジュリと私で応援を主人の携帯に吹き込んでおいて、それをアラームとして流すようにセッティングしていたのだけれど、それが聞こえてきて、もう少し頑張ってあの山の頂上までと進めたそうです。

この小さな町がアスリートたちでいっぱいになり、ポジティブな雰囲気になるこのイベントがすごく楽しかったようです、きっと疲れてくたくただろうと思ったけれど、家に戻って2時間寝て、サインアップしていたボランティアに行くんだと言って、夜11時から朝4時までコースで通る選手たちを見守ってきたようでした。

彼にとってものすごくいい経験だったと思っています。それを横で見ていたジュリにとっても、仕事とはまた別の頑張る姿を見せられて良かったと思います。来年は完走するんだともう張り切っているので、また家族で応援、サポートしようと思います。

大きなイベントが終わって、今日から8月。夏休みもあと1か月です。


Wednesday, July 15, 2020

family time

コロナがまだまだ続くことを考えて、感染者数が少し落ち着いている今、去年の夏から会っていない主人の両親に会いに行くことを決めて1週間過ごしてきました。
行きは雨だったので、今日の写真は帰りのもの。
夏だけ開くアルバータ州立公園内のハイウェイを使うと一番速く主人の実家に着きます。今回、6時間半強で着いてびっくりしました。エドモントンを通って行く冬の雪の中の移動は10時間近くかかるので。
久しぶりの都会だけれど、食材以外の買い物は全くなし、基本涼しい日は家の中、気持ちのいい日はお庭、一度山登りに行ったけれど、それ以外は近くの公園や近所を散歩したり自転車に乗ったりして過ごしました。
ジュリはパパやダディと自転車でいい運動。ある日の夕方、近くの公園へ歩きに行ったら、ちょうど川に入っていくビーバーを見ることができて興奮。カメラを持たなかったのが残念でした。


ジュリのパパとナナのお庭は花が満開で、鳥があちこちでさえずっていて、大きな楓の木の下で何時間もおしゃべりしたり、編み物したり、ただ座ってその時間を楽しんだり、本当に気持ち良かったし、山生活から一度抜け出してリセットできた気がして、だんだん自分の中でストレスが消えていくのを感じました。
芝の上でゲームをしたり、みんなでボードゲームをしたり、お庭で食事をとったり、のんびりと家族の時間を楽しみました。

年に2度、カルガリーに来る時は山で買えないものをあちこちで買い出しして、山でできないこと、美術館や博物館、映画、そういうことをするのが楽しみであって、当たり前のように来る度にそうしてきたけれど、コロナのために今回そういうことが全くできなくなって、初めて、今までの生活がいかに自由でいろいろな機会があって豊かでありがたかったんだと感じます。

コロナの自粛が始まった3月から、ずっと友達にも会わず、自分たちだけで暮らしてきて、別の一つの家族とだけならお互い同意のうえで一緒に遊んだりしてもいいというルールができても、うちもナナたちもこの夏にお互いが会えるようにと、どことも接触を増やしてこなかったので、私たちが到着した時、「うちの中に私たち以外の誰かが入るのが不思議、半年ぶりだわ」と言ったナナ、ジュリも私も主人以外の誰かと近くに座ったり、実際に遊んだりすることが最初はなんだかぎこちなかったです。
2020年、世の中は本当に変わってしまった。

のんびりとお家やお庭で過ごしている時、12年前の今頃に日本から移住してきたんだなぁ。。と、ここで1年間同居させてもらったその頃のことを懐かしく思い出しました。
1歳半だったジュリが、13歳半。こんなに小さかったのに、私よりも今じゃ背も高くて随分と成長しました。長かったと感じる反面、あっという間だったとも感じます。
お庭の椅子に座って花を眺めながら、そんなことを考えていました。次の12年はどんなものになるんだろう、12年後にはどこにいるんだろう。
毎日を感謝して大切に過ごしたいです。

今回、新しい環境の中、私たちを喜んで受け入れてくれたナナとパパに感謝。
この夏に大事な家族といい時間が過ごせて本当に良かったです。

Monday, April 06, 2020

周りのリーダーたち。

ジュリは学校でカナダの政治家とか国会とかそういうことを学んだそうだけれど、私は今まで(日本にいた時も)政治が本当に苦手でしっかり知ろうともしてきませんでしたが、さすがにこのコロナウィルスの影響でニュースを見ることが多くなり、毎日見ているうちに、こういう緊急事態に本当のリーダーシップを持つ人というのはどういう人か、と考えたりするようになりました。

ほんと、恥ずかしいほど政治のことをわからないからこそ毎日普通にテレビを見ていて思うこと。
カナダのジャスティン・トゥルードー首相は毎日本当に真摯に家の前に出てきて状況を話す。質問にたくさん答えて、フランス語と英語を通訳なしで両方で繰り返し話す。表情を見ていても、前を向いて、どんな質問でもうろたえることなく感情的になることもなく落ち着いて話す。普通にできそうでなかなかできないこういうこと、すごいと思います。主人はこの首相はそういうことをずっと練習してきたからそれが身についているんだと言います。

しかも、教師をしていたという経験があるからか、それとも幼い子供がいるお父さんだからか、子供たちにもカメラに向かって話しかける。昨日は、それまでにカナダ中の子供たちからCOVID19について質問を受け付けていて、その子供たちの質問にカナダのタム主席公衆衛生官と一緒に答えていました。それも事務的に答えるのでなくて、すごく気持ちがわかるよ、友達に会えないと寂しいよね、でも、君たちが家にいることでこのウィルスと戦ううえでの大切な役割を果たしてくれているんだ、一緒に頑張ってくれて本当にありがとう。みたいに、話す。さらに、「隔離」のプロ、宇宙で何か月も地球から離れて暮らす宇宙飛行士にも隔離のコツを聞いたりして、大人だけでなくてそういう子供たちや若者の層にも手を広げて同じ目線になるところが、なかなかこういうことする首相とか大統領っていないんじゃないかなと思ったり。

話し方と言えば、アルバータ州のアルバータヘルスのリーダー、ドクターヒンシャウ、この方が平日は毎日アルバータ州での感染者数など、新しく加わったルール、検査の仕方などの話をするのだけれど、ものすごく落ち着いて州民に話しかける、首相と同じようにどんな質問が来ても落ち着いて知識豊かに答える、すごく素敵な女性だと毎日見ながら思います。
彼女にしても首相にしても若い。国民州民が不安な時に、こういうルールがあるのでこれに従ってくださいと一つ一つしっかり理由を詳しく説明する姿が、安心感を与えるというか、一緒に頑張ろうと思えるというか、いいリーダーの姿なんじゃないかなと思います。

ちなみにさらにカナダ、保証もものすごく速い。
コロナウィルスの影響で仕事がなくなった人、ウィルスにかかって隔離され仕事できない人、子供が家にいるため仕事に出られない人など幅広い国民を対象に、対象者のルールはあるそうですが(例えばカナダの移住者15歳以上、年間5000ドル以上(約40万円)の収入がある、など)、1か月2000ドル、最大4か月までの支援が始まりました。影響のあった企業へのサポートもあるようです。
しかも、どんどんと、例えば2か月間夏にバイトで学費を稼ぐ大学生たちが働けないかもしれない状況のサポート、ホームレスの人たちを救うシェルターの確保、生活が厳しくて食料をなかなか手にできない人たちのためのフードバンクのサポート、などなど、どんどん追加されて、動くのが早いなと思います。

ジュリはこれで学校が閉まって友人等に会えなくなって3週間、でも元気にしています。月曜日には学校の先生から課題やオンラインクラスのスケジュールが送られてきて、今週も約1時間ずつ、明日は国語のクラスと数学のクラス、水曜日は社会のクラス、木曜日は理科のクラスがライブであるので、時間に遅れないように5分前にはコンピューター/カメラの前に準備して講義を聞いて質問したりしています。課題もどの教科もしっかりと送られてきているので、スケジュールを確認しながら勉強を進めています。オンラインテストもありです。
学校の先生たちがものすごく頑張ってくれています。みんながオンになって、顔を見ながら出席を確認、「久しぶりだなー。春休みだったのに家に毎日いるのはきつかったと思うけれど、どうだ?元気にしているか?」春休みから開けて初めてのオンラインクラスで聞こえてきた先生と生徒たちの声はみんな嬉しそうで、なんだかちょっと感動してしまいました。生徒想いの先生たち、すごくありがたい。

その「先生」の一人である主人もすっごく生徒のことを考えて頑張っています。オンラインクラスはもちろん、夜には授業のビデオを家で撮って、朝アップロードして生徒が見られるようにしています。生徒たちもそうやって頑張っている先生のこと、わかってくれているようです。オンラインでクラスをやって「じゃ、また次の授業の時に会おう。」と主人が言って、「バーイ!」と生徒たちが画面からオフラインになっていく中、一人の男子生徒が「大好きだよ、OO(苗字)先生!」と言ってオフになりました。高校3年生の見た目は大人みたいな生徒たち、主人のことを慕ってくれて嬉しいな。廊下を通り過ぎた時にそれが聞こえて私、泣きそうになりました。みんな不安な時期だから、それが分かっている先生たち、子供たちのためにものすごく頑張っています。

素晴らしいリーダーたちは身近にもいっぱいいっぱいいると、日々感謝です。

Sunday, March 15, 2020

these days--43th birthday, baking, painting, and socializing

先週の日曜に時計を1時間進めてサマータイムに入りました。と言っても、この週末は寒波警報でマイナス27℃まで下がりました。

アルバータ州でも1週間前にコロナウィルスが検出されました。それから毎日増えています。250人を超える集まりは中止、50人以上も検討するようにとなり、大きな図書館などはクローズが始まっています。(追記:今日の午後にアルバータ州は全学校の休校を明日から期間決めずに決断。)
世界のニュースを心配しながら見る日々です。飛行機のおかげで海外で暮らしていても家族に会いに行けるし、便利な世の中だけれど、行き来が簡単にできるからこそこういうことの封じ込めは難しいものだし、その影響力の強さを改めて実感。これからさらにどうなるんだろう。
土曜日は主人の43歳の誕生日で、3月14日はカナダはホワイトデーというものはなくて(と言うか、多分ホワイトデーは日本だけだと思う)、3.14なのでパイ(π)の日、学校では円周率をどれだけ暗唱できるか大会をやったりするところもあるらしいけれど、パイにかけてパイを焼いて食べたり、ということで、パイ好きの主人からのリクエストはケーキでなくて、レモンメレンゲパイ。私はパイ自体が好きでないので、アップルパイくらいしか作ったことがないと思うんだけれど、リクエストなので挑戦。
上にのっているメレンゲはキッチン用のバーナーがあると、焼き色を付けるのができるらしいけれど、うちにはないので、オーブンで。それなのに、良くレシピを読まずに挑戦してみたいだっちぇすのレシピを始めてしまい、作ったレモンクリームはオーブンに入れると溶けてしまうもの。
パイ生地を焼いてメレンゲを泡立てた後にこれではうまくいかないと気づいたので、焦ってオーブンで焼いて大丈夫なレシピをネットで探して作ったので、最後の最後に慌てて、メレンゲは分量が足りないし、クリームは無駄になるし。。。とがっくりしたけれど、そのクリームをタルトにできると知って、結局レモンメレンゲパイとダッチェスのレモンクリームタルトを作りました。主人大喜び。
ジュリは時間をかけて手の込んだカードをダディに作りました。マインクラフトが今なぜか好きな主人。。。
去年の私の誕生日にビッグサプライズをくれた主人、私はサプライズできるようなアイディアはないけれど、とりあえず好きそうなものを詰めてあげようと思って、好きそうな本、面白そうなコーヒー(普段は安い豆なので)、とてもスパイシーなホットソース(いつも安いタバスコみたいの使ってるので)、ひげのクリーム、メッセージの書いてあるTシャツと好きなものを買えるお金を少し。ホットソースはすごく嬉しかったようでさっそく使っています。

まだまだ雪に囲まれた冬の途中、ジュリは友人グループと週末はボードゲームをする集まりに参加、主人もオンラインコンピューターゲームや、友人たちとボードゲームです。
私はジュリにスクリーンを離れてアートに触れてほしいと思って買った「大人のための番号塗り絵(キャンヴァス布にアクリルペイント)」んだけれど、ジュリが途中で諦めてほったらかしにしていたのを試しにやってみたら、何にも考えずにひたすら番号に合うペイントを塗っていって絵が完成するというのがとても楽しくて、せっせと塗って右のジュリの薔薇の花(美女と野獣の薔薇をイメージしたんだと思う)を完成、さらに芍薬の塗り絵も購入してそれも完成。
新しく塗ったのはこの絵。本当に没頭できて気に入っています。
ぼってりしたアクリル絵の具を線に囲まれた中を細い筆できれいに塗るのは何気に難しくて、近くで見ると結構雑だけれど、離れてみるとなかなかいいように見えます。布の折り目をどうにかして取らないと。
先週は私も水彩画クラス、友人と編み物、図書館で料理クラブの集まり、珍しく家にいないことが多かった週でした。料理クラブはテーマがボードにのせたプレゼンテーションで、私は大きなボードがないので、大皿にだったけれど、ベーグルボードを作って持っていきました。2種のベーグルを焼いて、クリームチーズで3種類のディップを作って、サーモンなど載せて。
他のメンバーたちはワッフルボード、クラッカーボード、メレンゲデザートボード、チーズとバゲットのボード、などなど、どれもものすごくおしゃれでおいしかったです。
おいしいものを食べながら、ボードを作るというアクティビティもあって、切ってやすりで磨いてある板にオイルを染み込ませたり、仕上げに蜜蝋で磨いたりして、大きなディスプレイボードを持って帰ってきました。嬉しい!これでいろいろ載せられる。

とりあえずまだ学校は休校でないようなので、明日は学校にジュリは行きます。図書館のプログラムはどうなるんだろう。。。(追記:これを書いた数時間後にアルバータ州政府が学校休校を決断。明日からもしかしたら数か月間学校はなしに。)
早くワクチンができて世界中の人たちが心配しなくてもいい病気になりますように。

Sunday, December 22, 2019

Thank you and Happy holidays!!

2019年。
このブログの左側の数字を見ると、毎年アップするポストの数がどんどん減って、今年はこれで53つ目。ジュリの小さい時の日常と今では時間の使い方が随分と変わって、カメラを構える機会がとても減ってしまいました。
それでも、国語か何かのプロジェクトで小さい時の記憶についてエッセイを書かなきゃならない時に、ジュリがひっさしぶりにこのブログを見たそうで、それからなんとなくプロジェクトに必要のない頃のブログの記事も見てみて、今までそうやってこのブログを一人で見ることがなかったようで、ぼそっと「初めてマミィのブログをよく見てみたけれどさ、いろいろこうやって残してくれて、良かったかなって思った」と。
日本語は読めないから翻訳で読んだみたいで、意味不明なことがいっぱいあって逆に面白いと言っていたけれど、彼女ももうティーンなので写真は減ると思います。でも、私はこれからも細々と時間を見つけて書いていこうと思っています。

月に数回しかアップされないブログですが、今年も遊びに来てくださった方々、どうもありがとうございました。

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今年は図書館の3か月間のクローズから始まって、仕事がなくなって家でネガティブになりがちだった私に寄り添って、話を山ほどして(聞いて)、家から外に機会あるごとに連れ出して、本当にたくさん時間を過ごしてくれた友達と、機会あるごとに私や私の家族も誘ってくれる彼女のご両親と家族のみんなに感謝。
カナダに越してきた頃、自分の夫がカナダ人であるのに、「本当の友達と呼べる人なんて、心の底から分かり合える友達なんて、違う言葉をしゃべっている人とは難しい」と言って、今考えれば自分の方から実は閉ざしていたのかもしれない、友達を作るのがものすごく難しかった。
カナダに移住して11年、毎年この時期に思うことだけれど、周りを見まわしてみると、たくさんではないけれど、国籍関係なく大切で想いやれる、心から信頼できる友達、ふざけあって本気で大笑いできる友達が周りにいることに幸せを感じます。
今年も友人たちから、職場の同僚たちからクリスマスギフトをもらいました。以前は誰でも使えるような紅茶やチョコレート、せっけんやキャンドルやバスグッズ、そういうギフトをもらっていたけれど、こうやって一つ一つもらったギフトを見ると、どれも私のことを考えて私のために選んでくれたものだということが分かって、そうやって時間をかけて選んでくれた優しい想いに感動。「楽しい休暇を過ごすのよ。」と挨拶のような軽いハグでなくて、ぎゅうううぅぅぅっと心と心がくっつくようなハグをみんなからもらって、私の心がものすごく暖かくなりました。
ジュリが学校のクラフトの時間に作ってきた痩せたスノーマンも加わって、
職場の仲間が作ってくれたツリーのオーナメントも加わって、暖かいクリスマスの飾りが増えました。
ジュリはこの町が大好きで、ここの高校を卒業したいといつも言っています。私は以前はもっと大きな街でいろんな機会があるところでいろんな人と出会って、いろんなことを知って成長してほしいとジュリにも言っていたけれど、それは小さい町に慣れなかった私の言い訳みたいな希望で、ジュリがそうしたいわけでなくて、ここで彼女が友達と一緒に毎日学校で過ごして、勉強もいい先生たちとの出会いで頑張れて、とても素晴らしいチームメートたちと水泳の練習に励んで、本当にこの町が大好きだと言っているの実はすごく素敵なこと、ジュリがここで生き生きと元気にハッピーにいて本当に良かったなと目標を持ってぶれない彼女を見て思うようになりました。
ウッドバーニングの道具を使って描いた山。
こぐま座とおおくま座、私たちの住む町をイメージして。
ロッキーマウンテンに囲まれた町で暮らすなんて、小さい頃の私は想像もしなかった。
初めてこの町に主人の仕事の面接で来た時、山の中のハイウェイを随分と長い間走って、最後の坂道を上がって目の前に広がった山に360度囲まれた小さな町を見て、「こんな、本に載るようなCMに出るような、人々がたくさん旅行費をかけて景色を見に来るような、こんなところに実際暮らす人がいるんだね。」と美しい景色に感動して言った瞬間を今もはっきり思い出します。そして、私たちはここで今、今と言うか7年間もその「そこで暮らす人」になっている。小さな町で不便なこともそれはたくさんあるけれど、そろそろ素直に受け入れて、環境に感謝して、ジュリみたいに、「この町が大好き」と言っちゃった方が気持ちがいい気がする。そんなことを、窓を開けて真っ白な山々を見渡しながら思った朝でした。毎日見ても山は美しいです。

と言うことで、フレンドシップに感謝、いつもポジティブで頑張り屋の娘に感謝、遠くからブログを見て応援してくれている日本の家族や親せき、友人たち、カナダの家族と親せき皆さんに感謝。そして私たちの暮らす町にも。
どうもありがとう。

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毎年忙しさを言い訳にクリスマスカードを主人の家族にですら送るのがクリスマス過ぎになるというだらしない私たちでしたが、少し前の週末に3人でカードを書く時間を作って親せきに送ることができて一安心でした。
一緒に私の英国の大切な友人、75歳の彼女はここ数年健康状態があまり良くなく(以前千羽鶴を送った彼女です)、機会あるごとに手紙やメールを送っているのですが、彼女と旦那さん宛にクリスマスカードを書いていたら、珍しく主人が「僕も一言書くよ。」と、カードにささっと何かメッセージを書いていました。

主人が親せきや家族にどんなメッセージを書いたか、そういうのは読まないけれど、あとでジュリの写真を少しカードに挟んで送ってあげようとその友人あてのカードを開いた時に、主人が書いたメッセージが目に入って、どんなことを書いたんだろうと読んでみたら、思いがけずものすごく優しいメッセージが書かれていて、読んでいる途中から涙がボロボロ溢れてきました。「こんな風に思っていてくれたこと、それを書いてくれたこと、本当にありがとう」と主人にお礼を言いながらさらに大泣きしてしまった。(主人はあれー?僕の書いたの読んでるのー?と言っていたけれど。)
今年は主人に嬉し泣き?感謝泣きを2度ももらった年でした。
そのメッセージには「エリコと20年間も素晴らしい友人関係でいてくれていることに僕は心から感謝しています。あなたがいるから、イングランドは彼女にとって昔も今も、そしてこれからもずっとずっと大切で特別な場所であり、あなたとのフレンドシップはエリコの人生の大切な宝になっています。なかなか会いに行けないけれど、エリコはあなたたちのことをずっと想っています。心からどうもありがとう。」と、日本語に訳すとこういう感じで、なんだか私の保護者からのメッセージのよう。主人が私の友人にあえてお礼を言うことなんて見たことがないから、これをすごく伝えたかったんだと思って、こういう風にずっと見ていてくれたんだなと思うと主人の優しさに触れて、友人への想いも重なって、大泣きでした。
私たちの家族、ミスターフィッシュ。
赤い色が消えて本当のゴールドフィッシュになりました。

言葉が違う私たちだけれど、私のことを言語を超えてこんなにも理解してくれている主人なんだなと、ありがたく感じます。
私は比較的自由に好きなことをさせてもらって毎日生き生きとしている、のかもしれないな。主人に感謝。そして、彼も同じくらい生き生きと幸せに暮らせているかな、2020年も頑張って家族のサポートしていきたいと思います。

                    
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最後に、主人が誕生日にくれたショールのキットのおかげで私の編み物の世界がぐっと広がり、今まで日本語の編み図に挑戦することが多かったけれど、この2か月半はラヴェリーでいろんな国のデザイナーさんたちの編み図を購入して編んでみて、苦手と思っていた英語の編み図説明が実は全然難しくないことに気づきました。

クリスマスに着たいと思って、2週間以内に仕上げた Caitlin Hunter さんのデザイン "Zweig" という名前のセーター。ものすごく気に入りました。
しかも、初めて挑戦したトップダウンと言う編み方(首からスタートして下に編んでいく)、面倒くさいはぎとかがなくて、しかも半袖にも短い丈にもできるし、これはすごく楽しいと思いました。Mサイズを選んで、ジーンズにざっくり着れるように大きめに編んだけれど、次回はフィットするSサイズで別の色で編んでみたいと思います。

2020年も編みものでいろんなものに挑戦するのがとっても楽しみです。

随分と長くなりました。

皆さんが素敵なクリスマスを迎えますように。

Wednesday, October 23, 2019

Thanksgiving and birthday

今年の誕生日はカナダの感謝祭と同じ日でした。
感謝祭は10月の第2週月曜日で、週末お休みをもらったので、3日間お休みでした。でも、雪が降ったので安全面と主人の運転の負担などを考えて、カルガリーには行かず、家族で山でのんびりと過ごしました。

少し前に街に買い出しに行った時、250ドルか200ドルか忘れたけれどある金額分合計で買うと16キロの七面鳥をプレゼントというサービスをしていて、凍った七面鳥をもらっていました。
主人が初めて今回七面鳥を焼いてくれましたー!!
ジュリがマッシュポテトを作って、私はバターナットスクウォッシュのスープ、ジュリと一緒にパンを焼いて、いただきました。感謝祭らしい食事になりました。
3人で16キロのターキーは大きく、1週間かけてスープにしたり、サンドウィッチにしたりしながら食べつくしました。ジュリのお弁当にも毎日ターキー。
時間があるので、今まで挑戦したことのないケーキを焼いてみようということになり、大好きなエドモントンのケーキ屋さん、Duchess Bakeryのレシピ本を見て、お店で食べたことのあったThe Dukeというケーキを焼くことに。ものすごくチョコが濃厚なケーキです。
右下のがレシピ本
チョコレートのスポンジケーキ、塩キャラメル、チョコレートのフロスティング、それにガナッシュを作って合わせるので、ものすごく時間がかかりました。でも、それなりに形になった時は感動。表面やサイドにもっと上手にクリームが塗れていたら、ガナッシュがもっときれいになったと思うけれど、まぁ。
クリームとキャラメルが均等に塗れていないのがよくわかるけれど、おいしいケーキでした。プレゼントとカードを届けに来てくれた友人とその娘ちゃんにも一緒に食べてもらいました。大好評。濃いので1回に薄めのスライスしか食べられないので一緒に食べてくれて助かりました。

ジュリがものすっごく可愛いスヌーピーの顔のカードを作ってくれていました。
あぁ、かわいい♡
プレゼントには、私が何年もしてみたかったことをジュリとしたいとリクエストして、ジュリに手伝ってもらって大掛かりなクラフトを1日かけてしました。その様子はまた次回。

主人からのプレゼントを開けた時、信じられなくて言葉が出なかった。少し落ち着いたらぼろっぼろと涙が止まらなくて、なんで、ぼそっと何か月も前に言ったことを覚えていてこんなサプライズギフトを準備していてくれたんだろう、たぶん、今までで1番嬉しかったギフトでした。

それは、2年以上前からピンタレストとラヴェリーでお気に入りに登録して、写真を眺めては、「編んでみたい」と憧れのため息をついていたそのスカーフ用の毛糸とパターンのセット。Andrea MowryさんのFind your fadeというスカーフです。
確か春か夏ころに、いつものように写真を見て憧れのため息をついていた私に、主人が何を見ているのかと聞いたことがあって、写真を見せてそのスカーフがどんなに素敵で、色が信じられないほど美しくて、でも毛糸がアイルランド産のもので、1カセ40ドル近いので、指定通りに7カセも買ったら、280ドルもかかってしまう。どんなに素敵でも、3万円近い毛糸代を払って指定糸でスカーフを編むことなんて、私には一生手の届かないことで、そういうことができる人たちが羨ましいな、と話したことがありました。

それを聞いて、カナダでこの糸を扱っているお店を探して指定の糸を買ってくれたのだそうでした。すごく時間がかかったようでした、まずどのショールのことを話していたのかを思い出して探すのが大変だったと。
なんて優しいんだろう、私はこんなに上手にプレゼントを贈れるかな、「ママ、良かったねぇ。」とニコニコしているジュリと主人を見て、もう大泣きでした。
糸をもらって、その糸の美しさをただただ眺めて、触ってウキウキして、編み始めて、編みながら1目ごとに変化する糸の色に感動して。。。と、誕生日から毎日それを続けています。もらって嬉しくて、編んで作り上げる嬉しさがあって、それから身に着ける嬉しさがある、編み物好きには欲しい毛糸とその編み図、最高のプレゼントだと思います。
今、大体半分出来上がりました。この先にダイナミックな色の変化があるのが楽しみです。

次にジュリとやった大掛かりのクラフトの様子を載せます。

Wednesday, September 18, 2019

these days..

YouTubeのインストラクションを見ながら作った折り紙のサボテン。
図書館でやっている折り紙クラブももう3年半。通ってくれている子供たちのスキルもどんどん上がって、本当にたっくさんのものを折ってきて、たまにはこういう新しい世代の折り紙みたいのも楽しいかなと思ってやってみたら、女の子たちにとても好評。折り紙でサボテンを折ろうなんて、なかなか思いつかないものねぇ。。
海外の折り紙を紹介するページに面白いものがいっぱいあって、みんなすごいなぁと思いながら見ています。いつも思うけれど、折り紙に限らず、編み物にしても何にしても、私は説明を見てそれに従って作るのはできるけれど、自分でゼロから編み図や折り図を考えることはできなくて、そういうことができる人ってすごいなぁ。。。と編みながら、折りながら、感心します。

まだ雪は降っていないけれど、朝の登校時は車の窓や芝に霜が張っています。空気は冷たくてパリッとしていて秋の空気です。
ジュリの水泳練習も本格的にスタート、週5日毎日学校前か放課後に練習です。主人も今年もボランティアでコーチ。2か月の夏休みが終わって、また、家族がそれぞれのスケジュールであちこちバタバタしてます。

先週末には主人の叔母2人が遊びに来てくれて、ランチを作って待ちました。ロッキー山脈の山々の中に孤立した町にいるので、なかなか親戚がわざわざ遊びに来てくれることなんてないので、うれしい時間でした。

私は12日連続仕事の途中。新学期の始まりと同時に、上級折り紙クラブ、初心者折り紙クラブ、高学年工作クラブ、低学年レゴクラブの4つのプログラムを担当させてもらうことになって、どんな面白いことができるかなぁ。。。とワクワクしているところです。

Sunday, June 30, 2019

Encountered a black bear....

いつかはこういう日が来るだろうと覚悟していたつもりだったけれど、実際にそうなったらものすごく心拍が上がって、手が震えて、落ち着くのがすごく難しかった。

とうとう、ハイキング中に熊に会いました。
いつも熊やクーガーに会う時のことを考えて、家族では「クーガーフォーメーション」と呼んで、私、ジュリ、主人の順で歩くというルールを守ってきて、今日も山の中はずっと意識してそうやってきたのに、2時間半のハイキングを終えて家のすぐ裏のトレイルまでたどり着いたので、へとへとな私たちより先に元気のいいジュリが先頭を進んで一番初めに、山火事が広がるのを防ぐために作られた町と山を離す開かれた芝のエリアに出た瞬間、左側3mくらい先、すぐそこにいたブラックベアとばっちり目が合ったそうです。

私はその時「もうすぐ家だねー家についたら何食べるー?」なんて主人に振り返って話をしたところで、でも、前を見ていた主人はジュリの異変に気付いて、「ジュリ、どうした、なにかいるのか?」と。
それを聞いて私は慌ててジュリの方を見たけれど、ジュリはものすごく冷静に、そうだ、落ち着いて、と私たちに手で合図。それを見て私に「急いでベアスプレーを準備して」と主人。え!?熊がいるの?ジュリは大丈夫なの?どうしよう?!いっぱい言いたいことがあったけれど、ジュリが落ち着けと合図をしている、震える手で静かにベアスプレーの準備。ジュリはゆっくりと後退り。主人は低くて大きい声でジュリに「ジュリ、ブラックベアか、グリズリーか。」と言うと、ジュリは「ブラックだ」と。
それを聞いて主人が大きな声で「大丈夫だ、ジュリはいいぞ、すごくいい対応をしてる。そのままゆっくり熊に背中を見せずに戻って。大きな声で話すことで熊に僕らがいることを知らせ、熊に別の場所へ移動する時間をあげればいいだけだから。驚かさない、叫ばない、走らない。」と。

ジュリは冷静に数メートル後ろの私たちのところに戻ってきて、「びっくりしたー。血圧上がった、目が完全に合った。熊はのんびりしていた。」と。「小熊だったの?大きいの?」と聞くと「ティーンエイジャーくらいだった」と。「お母さんが近くにいたらどうする?いま私たちが母とあの熊の間に挟まれていたら危ない」と私が言うと、「もう小熊の時期は終わっているから、多分大丈夫、あれは1頭だ。」と主人。

私はジュリが無事に戻ったからそのままみんなで来た道を戻ると思ったら、「ブラックベアだから(グリズリーじゃないから)大丈夫だから、少し熊に時間をあげて進む」と主人。

ベアホーンを1発鳴らして、大きな声で話し続けていると、熊がのっそりのっそりとジュリが熊を見たというところを通り過ぎて行きました。ちらっと私たちの方を横目で見たけれど、そのまままっすぐ進んで行きました。更に時間を少しおいて(背の高い主人が熊の進行をずっと目で追って、ある程度距離ができた時に)前に進むと、熊が水たまりで遊びながら離れていきました。


ジュリは、すごいと思う。
熊への対応の教育は一緒にツーリストセンターでも、ガールスカウトでも、あと多分学校の野外活動などでも繰り返し習ってきたと思うけれど、頭の中で解っているのと、実際に目の前に、しかもトレイルを歩き終わって開けたところに出た瞬間にすぐそこに見た時、私はどんな行動をしただろうか。
主人はジュリのことをすごく褒めていました。ジュリは「熊と目が合った瞬間に、どうしなきゃいけないかと言うことが頭に浮かんだ、叫ばない、急に動かない、驚かさない、目を合わせない、あ、でももう目がしっかり合ってしまった。後ろにゆっくりと下がる。あんまり熊が自分のことを気にしてないようだったから助かった」と。
ご褒美に大きなアイスクリームを買ってもらっていました。
アグレッシブなグリズリーだったら、命が危なかったかもしれない、と思うと、身が引き締まります。

あんなビッグイベントがおこると、それまでハイキング中に撮った写真なんて迫力も何もないけれど、少し載せます。
この時は熊に会うなんて思ってもいなかった私たち。
グラウスという鳥(ライチョウ)以前主人が狩ってきたことがある
先週はこの丘の上に散歩で行ったけれど、今日はトレイルを歩いて下から。


7月の中旬に大きなハイキングを予定していて、その練習で家族で歩き始めた2日目、いいハイキングだったけれど、熊との遭遇で家に帰ってどっと疲れと緊張が。
ハイキングで熊と会うのはこれで2度目。こうやって回数が増えて行って、町の人たちみたいに「熊なんて大丈夫だよ、何度も見てるよ。」と言うようになっていくんだろうな。

カナダは明日カナダデーで3連休です。昨日まで大雨だったけれど今日は快晴。カナダデーに加えて私たちの暮らす町は誕生50年だそうでお祝いムードです。
今夜は1年に1度の楽しみ、花火大会です。